実家の片付け整理を進める中で、「費用を少しでも抑えたい」「どこまで公的な支援が使えるのか知りたい」と考える方は少なくありません。ただ、公的制度は種類が多く、条件や申請の流れも分かりづらいため、実際には十分に活用されていないケースも見受けられます。

当社でも、施設入所に伴う整理や生活保護を受けている方の家財整理、相続放棄後の対応など、制度と関わる現場に多く立ち会ってきました。その中で感じるのは、「制度を知っているかどうか」で進め方や負担が大きく変わるという点です。

このページでは、実家整理の現場で実際に使われている公的制度や支援について、利用される場面ごとに整理しながら、わかりやすく解説していきます。

最も利用しやすい支援:空き家解体の補助金(除却補助金)

実家の整理で最も大きな負担になるのが「解体費用」です。この費用を一部補助してくれる制度が、空き家解体に関する補助金です。
現在は全国の約8割以上の自治体で何らかの形で実施されており、実家整理の中でも比較的利用しやすい支援といえます。

補助額の目安
・解体費用の1/2〜2/3
・上限:30万円〜150万円(多くは50〜100万円程度)

主な対象条件(共通傾向)
・築30年以上の建物
・空き家状態が5年以上
・倒壊の恐れがある、または特定空家等に該当する可能性が高い
・個人所有の建物
・申請は必ず工事前(事後申請は不可)

制度名称の例
・老朽危険家屋除却補助金
・空き家解体補助金
・危険空き家除却事業補助金
・空家等除却費補助金

地域ごとの傾向(2025〜2026年時点)
・東京都:家財整理+解体で数十万円〜100万円超(自治体ごとに差あり)
・浜松市:空き家解体補助金あり
・神戸市・大阪近郊:上限100万円前後
・地方都市:50〜70万円が中心


探し方のポイント
「〇〇市 空き家 解体 補助金」で検索するか、役所の空き家対策窓口に直接問い合わせるのが確実です。

家財・遺品整理に関する支援(限定的)

家の中の片付けに対する支援は、まだ全国的には多くありませんが、少しずつ広がっています。例えば東京都では、空き家の家財整理と解体を一体で支援する制度があり、家財の撤去費用も対象になるケースがあります。
また、一部の自治体ではゴミ屋敷化している場合などに限り、特例として支援が出ることもあります。
ただし、現時点では「遺品整理そのもの」に対する直接的な補助は少ないため、あくまで例外的な制度と考えておく必要があります。

役所が推奨する家財処分の方法
詳しくはクリックで


実家整理では、おおむね役所では相談者の状況や立場に応じて、適した相談先を案内しています。
そのため、まずは下記の順で確認していくと、無理のない進め方が見えてきます。

① 一般廃棄物収集運搬業者(許可業者)
推奨度:★★★★★(最も標準・安全)

手伝い内容
分別・搬出・運搬・処分まで一括対応
立ち会い不要(鍵預かり・写真報告)に対応する業者も多い
費用目安
20〜80万円前後(家財量による)
※補助金併用で軽減されるケースあり

探し方
自治体ホームページの
「一般廃棄物収集運搬業許可業者一覧」から選ぶ

ポイント
・不法投棄の心配がない
・初めてでも進めやすい

② シルバー人材センター
推奨度:★★★★☆(低価格・地域密着)

手伝い内容
分別・袋詰め・軽作業・簡易清掃など
※重い家具の搬出は不可な場合あり

費用目安
時給1,000〜1,500円程度

探し方
役所から地元のセンターを紹介

ポイント
・費用を抑えたい方に向いている
・一部だけ手伝ってほしい場合に適している
※危険作業(高所・屋根裏など)は不可のため事前相談が必要です

③ 遺品整理・空き家片付け専門業者
推奨度:★★★★☆(まとめて任せたい場合)

手伝い内容
仕分け・貴重品探索・供養・買取・清掃・処分まで一括対応
遠方対応・立ち会いなしも可能

費用目安
30〜100万円前後(補助金で軽減される場合あり)

探し方
役所から紹介される場合あり(補助金対象業者など)

ポイント
・まとめて任せたい場合に適している
・解体や売却と合わせて進めやすい

福祉ルート(ボランティア・NPOなど)
推奨度:★★★☆☆(条件付き)

手伝い内容
生活困窮者向けの支援
費用補助+片付けの手伝い

費用目安
数万円〜ほぼ負担なし

探し方
役所の福祉課・地域包括支援センターへ相談

ポイント
・経済的に厳しい場合の支援制度
・利用には条件があるため事前相談が必要

選び方の目安

・時間がない/遠方 → ①または③
・費用を抑えたい → ②
・予算が厳しい → ④

空き家を「活用」する場合の支援(解体しない選択)

解体せずに残す場合でも、公的支援を利用できるケースがあります。

空き家バンク関連の支援
自治体の空き家バンクに登録することで、
・登録支援金
・リフォーム補助
・家財撤去補助
などが受けられる場合があります。

リフォーム・改修補助
・耐震改修:上限100万円前後
・子育て・移住向け改修:50〜100万円程度
・バリアフリー・省エネ改修:国と自治体の併用も可能

空き家取得支援(移住促進)
購入者側に対して、取得費の一部補助(30〜100万円程度)が出る自治体も多くあります。

税制上の優遇(売却時に重要)

実家を売却する場合、最も影響が大きいのが税制の特例です。

相続空き家の3,000万円特別控除
相続から3年以内に売却すれば、譲渡所得から最大3,000万円が控除されます。

この制度が使えるかどうかで、税金が大きく変わるため、実家じまいの判断において非常に重要なポイントになります。

まず相談すべき公的窓口

制度を調べる際は、以下の順で確認するとスムーズです。

・実家所在地の市区町村役場(空き家対策担当)
・都道府県の住宅政策課・まちづくり課
・国土交通省の空き家対策関連ページ
・全国空き家対策推進協議会の制度検索

まずは役場に一本電話を入れるだけでも、使える制度の有無が分かることが多いです。

注意しておきたいポイント

(2026年時点)
・補助金は予算制のため、先着で終了することが多い
・特定空家に認定されると固定資産税が最大6倍になる可能性がある
・補助金は「工事前申請」が原則のため、先に進めると対象外になる

また、解体業者に相談する際に「補助金の対象になるか」を確認すると、手続きがスムーズに進むケースもあります。

公的支援は全国共通ではない|まずここを理解する

実家じまいの公的支援は、全国共通の制度ではありません。
国の補助(空き家対策総合支援事業など)はありますが、実際の内容は市区町村ごとに別物です。

そのため、
・使える地域と使えない地域がある
・金額や条件が大きく違う
という前提で考える必要があります。

全国の制度・補助金等の実態

(2026年)
・約8割の自治体 → 解体補助あり
・約2割 → 制度なし(全額自己負担)
・制度ありでも → 先着順で終了することが多い
「ある=使える」ではないのが現実です。

制度・補助金の違いはこの3つだけ見ればいい

細かい条件は自治体ごとに違いますが、実際に見るべきポイントはこの3つです。

① 補助額
・100〜200万円(手厚い)
・50〜100万円(標準)
・30万円以下 or なし

② 条件の厳しさ
・ゆるい:築年数+空き家年数
・普通:旧耐震・一定条件
・厳しい:特定空家の認定が必要

③ 申請の通りやすさ
・柔軟:相談すれば通りやすい
・普通:先着順
・厳しい:募集自体が少ない

この3つで、その自治体の「使いやすさ」がほぼ判断できます。

地域ごとのざっくり傾向

・東京23区 → 高額(100〜200万円)+条件やや柔軟
・都市部 → 60〜150万円、危険空家優先
・地方都市 → 50〜100万円が中心
・過疎地 → 30〜60万円(例外的に高額もあり)
・小規模自治体 → 制度なしもある

なぜ自治立てで差が出るのか

理由はこの3つです。

・財政力(お金があるか)
・目的の違い(都市=危険対策/地方=人口対策)
・自治体が自由に決めている

公的支援を活用するためのポイント

実家整理関連の支援は、調べるよりも「先に動く」ことが重要です。

① まず役所に電話する
実家のある市区町村へ連絡します。
(空き家対策課・住宅課など)

「空き家の解体を考えているのですが、補助制度はありますか?」
これだけで、使える制度はほぼ分かります。

② 検索は補助的に使う
「〇〇市 空き家 解体 補助金」
「〇〇市 老朽危険家屋 除却補助」

制度名で探すと見つけやすくなります。

③ 放置しないことが大切
状態によっては「特定空家等」となり、固定資産税が上がる可能性があります。
判断に迷う場合も、早めの相談が安全です。

④ 解体以外も一度考える
売却や活用を選ぶ場合は、
・3,000万円特別控除
・空き家バンク
などの制度が使えることもあります。

制度・補助金の活用事例|公式サイトより抜粋

東京都杉並区「老朽危険空家除却費用の助成制度」活用事例

  • 築年数が古く、倒壊の危険性が高い老朽空き家を対象。
  • 除却工事費の80%(最大150万円)助成。
  • 周辺の安全確保と固定資産税負担軽減に寄与。
    引用元:杉並区公式サイト
    https://www.city.suginami.tokyo.jp/s093/1839.html

静岡県浜松市「空家等除却促進事業費補助金」活用事例

東京都墨田区「老朽危険家屋除却費等助成制度」活用事例

愛知県名古屋市「老朽危険空家等除却費補助金」活用事例

掲載事例から分かること

・同じ「解体補助」でも金額は50万〜200万円まで幅がある
・条件も「築年数」だけでなく「危険度」「土地の扱い」など様々
・申請のしやすさや制約も自治体ごとに大きく異なる

つまり、公的支援は「全国共通」ではなく、
その地域ごとのルールを確認することが最も重要です。

まず何を確認すればいいか(電話の聞き方)

制度は細かく調べるよりも、最初に役所へ確認する方が確実です。
電話では、難しく考えず次のように伝えるだけで十分です。

基本の聞き方
「空き家の解体(または実家の整理)を考えているのですが、使える補助制度はありますか?」

これに対して、担当窓口から
・制度の有無
・対象条件
・申請の流れ
を教えてもらえます。

あわせて確認しておきたいポイント
・申請は工事前か(ほとんどが事前申請必須)
・今年度の予算は残っているか
・家財整理や片付け費用も対象になるか
・売却や活用時の支援制度はあるか

迷ったときの伝え方
「解体するか、売却するかもまだ決まっていないのですが…」
と伝えて問題ありません。状況に応じた制度を案内してもらえます。

ご相談について(当社のご案内)

制度の確認とあわせて、実際の片付けや進め方について迷われる方も多くいらっしゃいます。

当社では、
・解体前の家財整理
・必要なものの探索や仕分け
・立ち会いなしでの整理対応
・退去や売却に向けた進め方の整理

など、実家じまい全体を見据えた形でご相談をお受けしています。

実家の片付けは下記の地域で提供しております。

東京・埼玉は全域、他県は東京・埼玉より地域になります

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-当社空き家管理士執筆・監修ー

  1. 実家の片付け実践シリーズ 第一弾|売却を見据えた片付け方と失敗しない進め方
  2. 実家の片付け実践シリーズ 第二弾|解体前の片付け方と失敗を防ぐポイント解説
  3. 実家の片付け実践シリーズ 第三弾|実家をそのまま残す場合の片付け方
  4. 実家の片付け実践シリーズ 第四弾|介護・生活改善のための片付けの進め方
  5. 実家の片付け実践シリーズ第五弾|親の施設入所・引越し後片付けの進め方
  6. 実家の片付け実践シリーズ第六弾|捨てる前に確認したい重要書類・貴重品
  7. 実家の片付け実践シリーズ第七弾|実家整理で実際に使われる公的制度と支援