空き家は人が住まなくなるだけで傷みやすくなりますが、
すべてを完璧に管理する必要はありません。
ここでは、片付けが終わった後に“これだけやっておけば安心”という最低限のポイントをまとめました。
遠方の方や忙しい方でも無理なく続けられる内容を中心にご紹介します。
最低限の空き家管理は「これだけ」で十分です】
実際に空き家が長期化して起こりやすいトラブルは、
湿気・郵便物の放置・庭木の越境・外観の劣化の4つに集中しています。
まずは次の点だけでも押さえておくと、家の傷みを大幅に防ぐことができます。
月に1回の換気・通水
家が傷む一番の原因は、空気と水が止まることです。
窓を開けて風を通し、キッチン・洗面台・お風呂の蛇口を数十秒だけ流すことで、
カビ・臭い・排水の詰まりを防ぐことができます。
短時間で最も効果の高い管理 です。
郵便物・チラシの回収
ポストに郵便物が溜まると、周囲から“空き家”と分かりやすくなり、
不法投棄や空き巣のリスクが上がります。
家族・親族・知人に月1回の確認を依頼するだけでも安心感が違います。
庭木・越境枝の確認
庭木の越境や雑草の繁茂は、近隣トラブルにつながる代表的な問題です。
枝が隣地に出ていないか、雑草が伸びすぎていないか、
外から見て分かる範囲だけでもチェックしておくと良いでしょう。
雨漏り・外観チェック
家の外観は、少しの劣化が後々大きな修繕費につながることがあります。
雨どいが外れていないか、外壁に大きなヒビがないか、
窓枠まわりに雨の跡がないかなど、見える範囲で確認するだけでも十分です。
マンションの場合は管理会社への連絡を
マンションは管理規約に従う必要があります。
長期不在の申し出や、郵便物の扱いなど、
事前に管理会社へ確認しておくとスムーズです。
家の規模（差規模）による“続けやすい管理”の考え方】
家が広い（庭がある／部屋数が多い）ほど、
「全部やらなきゃ」と思ってしまいがちですが、
広い家ほど “できる範囲に絞る” が正解です。
小規模な住宅
外観チェック・換気・通水だけでも十分効果があります。
中規模～大規模の住宅
庭木は“目立つ部分だけ”、外観は“正面だけ”、
室内は“水回りだけ”というように、優先度をつけると無理なく続きます。
遠方に住んでいる場合
年に1～2回の帰省時に“まとめて短時間だけ”でも、やらないより大きな効果があります。
ご自分で管理できない場合の3つの選択肢】
空き家管理は、月1回の訪問が難しい方も多くいらっしゃいます。
その際は、家の状況や今後の予定に合わせて、次の方法を検討すると無理がありません。
売却予定なら｜不動産会社へ“最低限だけ”依頼
売却活動に支障のない範囲で、
換気・簡易清掃・ポスト確認などをお願いできる場合があります。
必要以上の管理をせず、負担を抑えられます。
長期空き家なら｜シルバー人材センターや専門業者
通風・通水、外観チェック、庭木の手入れなどを
“必要な分だけ”依頼できます。
遠方でも最低限の管理が維持できます。
※当社では空き家管理を積極提供していないため、
この部分はあくまで中立のご案内としています。
年に数回通えるなら｜ご自身の管理でも十分
数か月に一度の帰省や、ご家族のタイミングで
換気・通水・郵便確認・庭木の軽い手入れを行うだけでも、
家の劣化スピードは大きく変わります。
近隣や管理会社へ状況を伝えておくと安心です】
空き家が長く続く場合、家そのものの管理だけでなく、
周囲とのトラブルを未然に防ぐ“ひと言の連絡” がとても役立ちます。
近隣の方へ
「しばらく家を空けることになりました」「定期的に来られない時期があります」
と伝えておくだけで、
・郵便物の溢れ
・庭木の越境
・不審者の出入り
などに気付いたとき、気軽に知らせてもらえるケースが増えます。
マンションの場合（管理会社へ）
マンションは管理規約の関係で、
長期不在の届け出が必要だったり、
“郵便物は管理室へ”といった取扱ルールがある場合があります。
前もって伝えておくと、
不在が原因でのトラブル（ポスト溢れ・設備点検の未対応など）を避けられます。
一言伝えるだけで“空き家と気づかれにくくなる”効果
近隣との関係を保つことは、
結果として家を空き家と悟られにくくし、
不法投棄や侵入のリスクを下げることにもつながります。
“やれる範囲だけ”でも家はしっかり守れます
空き家の管理は、完璧を目指す必要はありません。
続けられる範囲で、
換気・通水、郵便確認、庭木、外観チェックの4つを押さえておけば、
大切なご実家を長く良い状態で保つことができます。
当社への相談・お問合せ
片付けのことで迷われている方は、どうぞご相談ください。
当社では“空き家の片付け・残置物撤去に関するお見積り”のみお受けしています。
空き家管理のお問合せではありませんので、安心してご依頼ください。
