残置物撤去の費用は「いくらかかるのか分かりにくい」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実は、料金は単なる物量だけでなく、廃棄コスト・作業手間・現場状況など、複数の要素で構成されています。
このページでは、実際に現場で対応している当社の料金体系をもとに、
「2トン車単位」での作業費・処分費の内訳を、プロの視点でわかりやすく解説いたします。
「他社との違いを知りたい」「相場をつかんでおきたい」「見積りの根拠が知りたい」という方に、ぜひご活用いただきたい内容です。
残置物撤去の流れと料金が決まる仕組み
– スタッフが現場で何をして、どこに持ち込み、どう処理されているのか –
残置物撤去は、ただ「物を運び出す」だけではありません。
現地での分別から運搬・処理まで、段階ごとに手間とコストがかかるため、内容によって料金に差が出ます。
ここでは、当社が実際に行っている作業の流れと費用のかかり方をステップ形式でご説明します。
ステップ1|現地での分別と積み込み作業
撤去作業は、まず現地での分別から始まります。
この分別は、提携している複数の廃棄物処理業者の規定に合わせて行われ、7〜10種類以上に仕分けする必要があります(例:可燃ごみ/不燃ごみ/金属/紙類/リサイクル家電/危険物 等)。
この分別作業と並行して、袋詰め・梱包・搬出・トラックへの積み込みを行います。
現場の状況によっては、人力での階段搬出や養生作業が発生し、ここが作業費の大きなウェイトを占めるポイントです。
ステップ2|処分場への持ち込み(当日または翌日)
積み込まれた廃棄物は、当日または翌日中に提携する廃棄物処理業者へ直接搬入します。
種類ごとに異なる処分業者へ運ぶこともあり、ルートや時間調整も含めて慎重に対応しています。
やむを得ず当日処分できない場合には、自社の一時保管施設にて安全に保管し、翌日までに責任をもって搬入いたします。
ステップ3|自社倉庫での再分別(混載時)
現場状況によっては、トラック1台に複数の分別対象が混載されることがあります(例:書斎・台所・物置の一括撤去など)。
この場合は、自社倉庫にて再度手作業で分別し直し、処分業者の基準に適合させたうえで個別に搬出・処理します。
この再分別の工程は、追加の作業時間・人件費が発生する要素であり、見積もりに反映される場合があります。
残置物(ゴミ)の行方とリサイクルの取り組み
家財整理センターでは、回収した残置物を単に「廃棄」するのではなく、可能な限り分別・再利用・資源化することで、SDGsの目標に貢献する循環型の処理を行っています。下記に、主要な分類ごとの処理の流れと委託先を簡潔にまとめます。
① 枝木・草・プラスチック類
- 枝木・草など自然由来の廃棄物は、堆肥や園芸資材へ再利用。
- プラスチック類は洗浄・粉砕の上、固形燃料として発電所などで利用。
委託先: 山水造園土木エコジロウ(狭山市)/丸松産業 新座RC(新座市)
② 衣類・紙類・布団類
- 使用可能な衣類は寄付、困難なものは燃料や再生紙などに加工。
- 布団の中綿も資源として粉砕・再利用。
委託先: 前原紙業 瑞穂営業所(東京都西多摩郡)
③ 家電・鉄くず類
- 家電製品は適切に粉砕・再資源化し、有害物質は専用処理。
- 鉄くずも回収・精錬を経て再利用。
委託先: 南越商会(日高市)
④ スプレー缶・ライター・塗料類
- 中間処理業者で分別・破砕、有害物質の流出防止後に燃料化。
委託先: 藤和商事(所沢市)
⑤ 木製家具・棚板など
- タンスや棚板は木屑として粉砕し、バイオマス燃料へ。
委託先: キンリュウ 新座営業所(新座市)
⑥ 混載ごみ・雑多な残置物
- 回収後に社内または提携倉庫で再分別。
- 可燃は焼却、不燃は埋立、使える物は寄付へ。
委託先: 木下フレンド(所沢市)
私たちの方針
「つくる責任・つかう責任・気候変動対策」の観点から、廃棄物をただ捨てるのではなく、地域と資源を活かすリサイクルの仕組みを大切にしています。
残置物撤去料金表(2トン車ベース・7段階)
レベル | 状況例 | 廃棄コスト(処分費) | 作業コスト(人件費・工数) | 合計料金(目安) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
① 軽度(選別不要・軽量物) | 雑誌・本・紙類・鉄くずなど | 5,000〜10,000円 | 30,000〜40,000円 | 35,000〜50,000円 | 積み込み30分以内/スタッフ1〜2名 |
② 軽量+中量混合 | 本・家電小物・雑貨・布類など | 10,000〜15,000円 | 40,000〜50,000円 | 50,000〜65,000円 | 選別や梱包は軽微/作業1〜2時間程度 |
③ 中量(日用品・家具少し) | 衣類・棚・机・布団など | 15,000〜20,000円 | 45,000〜60,000円 | 60,000〜80,000円 | スタッフ2名〜/作業2時間〜 |
④ 標準(家具家電一式) | 冷蔵庫・洗濯機・タンス等 | 20,000〜30,000円 | 50,000〜70,000円 | 70,000〜100,000円 | 分別・搬出あり/中型現場 |
⑤ 重量系あり | 大型家具・ベッド・金庫など | 30,000〜40,000円 | 60,000〜80,000円 | 90,000〜120,000円 | 作業半日〜/階段・養生あり |
⑥ 難作業(物量多・密集) | 生活ごみ多め・物置状態 | 40,000〜50,000円 | 80,000〜100,000円 | 120,000〜150,000円 | 2トン車2台以上要/作業1日〜 |
⑦ 特殊(腐敗・散乱・放置) | 腐敗物・臭気あり | 50,000〜80,000円 | 100,000〜150,000円 | 150,000〜230,000円 | 特殊清掃・消臭・保護具必須 |
※掲載内容はすべて当社が現場で蓄積したノウハウをもとにまとめたものです。
ご利用の際はご連絡をお願いいたします。無断転載・無断使用はご遠慮ください。
コスト構成の考え方
- 廃棄コスト(処分費)
回収した品目を「可燃・不燃・資源物・混合廃棄物」などに分別し、各自治体または中間処理施設に持ち込みます。
重量制または容積制で算定され、紙類・鉄くずは比較的安価、混合廃棄物・プラスチック類・粗大ごみは高単価になります。 - 作業コスト(人件費・工数)
選別・搬出・養生・積み込み・清掃・運搬までを一括対応。
物量だけでなく、「搬出ルート(階段/エレベーター)」「作業時間帯」「近隣配慮」などにより変動します。
※補足:2トン車とは?
当表における「2トン」は、
平ボディトラックにコンパネ(木製パネル)であおり板を増設し、積載容積4.5㎥程度に設定した荷台仕様を基準としています。
(実際の積載重量は法令に準じます)
このサイズは、都市部や住宅街での機動性に優れ、戸建てやマンション1部屋分の残置物撤去において、最も使用頻度の高い車両単位です。
物量が倍以上になる場合は、2台運用または3トン車での対応になります。
お見積りに関する重要なご案内
残置物撤去の費用は、「全体を一律の単価」で算出するものではありません。
現場ごとに、次のような**エリア別・物量別・内容別の評価(ランク分け)**を行い、より正確かつ公正な料金を算出しております。
箇所別の算出方法について
作業箇所 | 廃棄量(換算) | ランク(単価) | 備考 |
---|---|---|---|
書斎(本棚・書籍中心) | 2トン0.5台 | ①〜②(軽量・分別容易) | 処分費は低いが重量注意 |
台所(食器・調理家電・調味料など) | 2トン0.7台 | ③〜④(分別・汚れあり) | 作業手間が多くなる箇所 |
物置(資材・工具・雑貨など) | 2トン1.0台 | ④〜⑤(混在・重い物) | 廃棄区分多く時間が必要 |
倉庫(大型家財・金属物など) | 2トン1.5台 | ⑤〜⑥(重量・安全配慮) | 車両制限や養生が必要なことも |
廃棄量の基準について
当社では、**「2トン車1台=4.5㎥」を基準とし、実際の物量に応じて0.5台・1台・1.5台…**という単位で各箇所を評価します。
積載量・廃棄品目・搬出環境を加味したうえで、1部屋ごとに適切なランクをあてはめ、お見積りを作成しています。
この方法を採用する理由
- 作業箇所ごとの負荷・難易度に差があるため
(例:書斎と台所では分別の工数が異なります) - 廃棄費用も品目により単価が大きく異なるため
(例:鉄くずと混合ゴミでは処分単価が数倍違うことも) - 結果的に「正当かつ納得感ある見積り」につながるため
よくあるご質問(Q&A)
Q1. 残置物撤去の料金は何を基準に決まりますか?
A. 主に「廃棄費用」と「作業費用」の2つで構成されます。
処分品の内容(可燃/不燃/家電など)によって処分単価が異なり、加えて作業場所(階段か・分別の手間があるか)によって人件費が変わります。
当社では、2トン車単位×作業ランク別で正確に積算しています。
Q2. 量が少しでも、料金は高くなることがありますか?
A. はい、処分費が少なくても作業工程が多ければ料金がかかることがあります。
たとえば「少量だけど袋詰めが必要」「狭い階段で養生が必要」などの場合、人手と時間がかかる=作業費が上がるためです。
Q3. 2トン車1台ってどのくらい積めるのですか?
A. 平ボディの2トントラックにコンパネであおりを付けた**約4.5㎥(立米)**が目安です。
家具であればタンス3〜4本、ゴミ袋であれば45L×80袋前後が基準です。
ただし軽い物・重い物・かさばる物で変動しますので、現地確認をおすすめします。
Q4. 撤去した物はどう処理されていますか?
A. 回収した品はすべて、提携している中間処理業者に持ち込みます。
可燃・不燃・リサイクル対象物ごとに適切に処理され、再資源化や燃料化される物も多くあります。
環境負荷を抑える取り組みとして、SDGsにも配慮した運用を行っています。
Q5. 他社より高かったのですが、理由は何ですか?
A. 料金に分別や再分別、処分先の実費、人件費の透明性が含まれている場合、他社と単純比較はできません。
当社では「どこに・どのくらい・どうやって運ぶか」を明記した見積書をお渡ししていますので、不明点はすべてご説明いたします。
ご相談・お見積りをご希望の方へ
空き家の片付けや残置物撤去に関するご相談は、専任担当者がご事情に寄り添って対応いたします。
お立会いなし・緊急対応・遠方からのご依頼も可能です。どうぞお気軽にご相談ください。
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対応エリア一覧(空き家片付け・遺品整理・ごみ撤去など)
都道府県 | 対応状況・特長 |
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埼玉県 | 全域対応(即日見積もり・立ち会いなし対応可) |
東京都 | 23区・市部対応(※離島除く) |
神奈川県 | 横浜・川崎・相模原・県央地域を中心に対応 |
千葉県 | 東京寄りの地域(市川・船橋・松戸など)を主に対応 |
群馬県・茨城県・山梨県 | 埼玉・東京寄り地域に限り対応(応相談) |
※土日祝日、夜間作業、特殊事情にも対応可能。
※対応エリア内であれば、どの地域も同じ専任担当制で安心です。
家財整理センターについて
会社名称:一般社団法人家財整理センター
本社所在地:埼玉県入間市上藤沢881-1
代表電話:048-443-6655
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